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信用経済は日々の些細な積み重ね

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「どんな広告を使うのがベストなのか」「次はこんなマーケティングを試そう」と言ってあれこれ試し、結局は成果を得られずに疲弊する…というのはよくあるケースです。では、顧客や見込み客を集めるために、どのような施策をすれば良いのでしょうか。

アドテクは衰退し信用経済の時代が到来する?

マーケティングにおいて先行しているアメリカの記事をご紹介します。この記事でリチャード・ジョーンズ氏は、「アドテク(アドテクノロジー)は衰退し、信用経済の時代が来る」と述べています。

マーケティング担当者は、消費者と直接的なつながりを構築することを目標とすべきだ。信頼を築くということは、データとエンゲージメントに応じて価値を交換することであり、第三者からデータとエンゲージメントを購入することではない。

(中略)

信用経済とは、実のところ、マーケティング担当者として自分が何を売り込みたいのかを自問することである。消費者との関係をどのように考えているだろうか。消費者の気持ちに配慮しているだろうか。どのような関係を望んでいるだろうか。プライバシーは、消費者との関係を構築するための要素だ。最も重要なのは説明責任である。広告費を投入する対象について、説明責任を果たす必要があるのだ。今こそ、ヘイトを支持すること、最悪な状態の社会を擁護すること、分裂をあおることを止めるときだ。責任を持ち、社会問題に関心を持ち、信頼に基づいて顧客との有意義な関係を築いていこう。

アドテクは衰退し信用経済の時代が到来する|TechCrunch Japan

アドテク(アドテクノロジー)とは、広告配信の効率を上げるためのシステムのことです。「アド」は広告のことで、それに「テクノロジー」を加えた造語です。広告配信を高度にシステム化したもの全般をアドテク(アドテクノロジー)と呼んでいます。「アドテック」と呼ばれることもあります。細かな技術のことは割愛しますが、「インターネット広告に関連するシステムのこと」と理解すれば良いでしょう。

テクノロジーの世界は日進月歩ですから、日々新しい技術が誕生します。そして、それを売り込んでいる人は多くいます。新しい技術に次々と飛びついて導入を検討すれば、成果が出る前に疲弊するだけです。

上記の記事にある「信頼に基づいて顧客との有意義な関係を築いていこう」というのは、ある意味では原点回帰で、顧客と直接つながって関係を深めていこうということです。

信用経済と評価経済

「信頼に基づいて顧客との有意義な関係を築いていく」ためには、どうすれば良いのでしょうか。最近は、信用経済や評価経済(社会)という言葉が多く用いられています。

信用経済とは、「主に信用を手段として取引が行なわれる経済。貨幣経済よりも発達した経済」(出典:日本国語大辞典精選版)、「貨幣経済が一段と進んで、小切手・手形・株式・社債などが広く流通し、信用が経済生活の中で大きな役割を果たしている経済」(出典:デジタル大辞泉)。

一方、評価経済とは、「評価経済(社会)とは、貨幣と商品を交換し合う貨幣経済社会に対して、評価と影響を交換しあう経済形態により現代社会を説明しようとする考え方である」(出典:ウィキペディア)とあります。

信頼と信用の違いについては、「信用」と「信頼」の違い(社会人の教科書より)を読んでみてください。簡潔に言えば、信用は相手に対する一方的な評価で、信頼はお互いの評価であるという違いがあります。

信用によって成り立つ経済社会は、すぐそこまで来ているのかもしれません。人の手を介さずに信用を担保するブロックチェーンのような技術が生まれたのも、時代の流れでしょう。

一方の評価経済については、危機感を覚えている人も少なくありません。私は、評価経済社会については空疎な印象がするため否定的な立場です。

今、一般的に「評価経済社会」と言われているのは、SNSのフォロワー数やチャンネル登録数の多い、ソーシャルメディアでの影響力が大きい人のみが活躍しやすい社会を指しているように思えます。

そのような人たちが活躍できるようになったこと自体は、とても良い流れだと思います。しかし、現状はそちらにのみ勢いづきすぎて、そういう知名度の高い人「だけしか」評価を上げられない社会に傾いているのではないか、と感じるんです。

反面、これまで愚直にモノづくりと向き合い、しかし一方で、ソーシャル上で発信したり、想いを言葉で伝えたりするのが得意ではない人たちが、評価されづらくなっているのではないか、と。

そうやって、経験のある人、何かをまとめ上げる能力のある人の価値が、ただ「ソーシャル上で発信力がないから」というだけの理由でどんどん下がっていくと、良いモノ、高度なモノが生まれにくくなる、というのが私の危機感なんです。

ソーシャル力の大きい人「しか」活躍できない評価経済社会は危険だ —— マクアケ代表 中山亮太郎|BUSINESS INSIDER

インターネット上のパフォーマンスが巧みなだけの人は多いですし、「自称〇〇講師」などと虚像を作り上げるのが上手な人も多くいます。最近は、経歴詐称で話題になって人もいます。一方的な評価が先行する信用経済よりも、相互に評価する信頼経済の方が良いですね。

先義後利の精神で

信頼関係を築く方法は、決して難しいことではありません。広く知られている「先義後利」という言葉がありますが、ビジネスの基本姿勢はこれに集約されているでしょう。

先義後利とは、人が守るべき道徳を一番に考えて、利益を二の次に考えること。「義」は人としての道徳、仁義。「利」は利益です。

近江の大商人として知られる西川利右衛門家の家訓には、「先義後利栄・好富施其徳」とあります。

先義後利栄・好富施其徳の読み方は、「義を先にし、利を後にすれば栄える。富を好しとし、其の徳を施せ」。「まず義理や人情を第一に考え、利益のことはその次で良い。商売を繁盛させ、利益が増えるのは良いことだが、そうして得た利益は社会に還元せよ」という意味です。

近江商人は、身一つで日本諸国を渡り歩き、各地で商売を展開しました。目先の利益を追わず、信頼関係を築くことを重視してきたのでしょう。有名な「三方よし」という言葉にも、それは表れています。

信頼関係は、日々の些細な積み重ねによって成り立つもの。「約束を守る」「返信する」「遅刻しない」など、当たり前のことからしっかり見直したいところです。義の基本ですね。そして、相手にとって有益な行動を取れば、後からお金はついてきます。

先の見えない時代だからこそ、信頼という本質を大切にしたいですね。

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