売上が上がっているドル建て終身保険!社長にお勧めできるものなのか?(前編)

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皆さんは、外貨建て保険に興味はありますか?

外貨建て保険とは、払込保険料を外貨で運用する保険です。

円に対し、対極的な値動きをする外貨をうまく運用できれば、より資産を増やすことが出来ます。

どのくらいのリターンが期待できるのでしょうか。

今回は前編として、当協会会長・大坪勇二が実際にドル建て終身保険を運用した結果をご紹介します。

大坪勇二が13年間ドル建て終身保険を運用した結果

始めに、大坪が実際に運用したドル建て保険の結果をご紹介しましょう。

加入した商品

ジブラルタ生命保険 ドル建て終身保険

経済効果

加入期間:2009年~2022年(13年間)

総投資額:5,677,266円

解約時の為替:1ドル=146円

リターン:10,283,364円(1.81倍)

皆さんは、この数字をどのように感じますか?

1000万の大台に乗ったから良い結果ではないか、と思うかもしれませんが、

実はなんとも微妙な結果なのです。

上記の内容だと、年利換算は4.7%であり、高利回りと言うには微妙な数値です。

では、同じ加入期間と投資額で投資信託運用をしたらどうなるでしょうか。

もし同じ条件で投資信託を運用したら

結果は以下のように算出されます。

年平均10%

リターン:19,599,462円(3.45倍)

年平均7%

リターン:13,681,388円(2.41倍)

上記の結果と比べると、やはりリターン1.81倍は微妙な数字と言えます。

また、加入当時(2009年)の為替レートは1ドル=95円前後でした。

それを1ドル=146円時点で解約すれば、リターンが増えるのは当然でしょう。

よって、1.81倍のリターンは商品の効果ではなく、為替の恩恵であることが考えられます。

為替の影響はどの程度あるのか。ドルベースだけで利回りを計算してみます。

投資額:59,760ドル→リターン:70,434ドル

年利換算:1.3%

※予定利率3%

なんと、年利換算が僅か1.3%という結果が出ました。やはり為替の影響は大きかったようです。

また見逃せないのが、予定利率3%です。契約者貸付で資金を引き出せば、利息として3%を取られます。

どうしてドル建て保険の利回りは低いのか

ここまでの内容から、ドル建て保険の利回りが低いことが覗えます。

なぜ利回りが低いのでしょうか。

理由は、払い込んだ保険料全体が予定利率の対象ではないからです。

保険料は純保険料付加保険料に分けられます。

純保険料

今後の保険金支払いに備えた財源のこと。

生命保険の場合、純保険料は死亡保険料と生存保険料に分けられています。

付加保険料

保険事業運営に必要な経費(人件費、予定集金費、予定維持費など)に充てられる財源のこと。

付加保険料は、金融商品における手数料に相当するものと考えると分かりやすいでしょう。

手数料と異なる点は、開示されない情報のため、詳細が分からないことです。

このような仕組みになっているため、払い込んだ保険料全体に予定利率(基準利率)がそのまま反映される訳ではないのです。

まとめ

前編は実際にドル建て終身保険を運用した結果についてご紹介しました。

可もなく不可もないリターン結果でしたね。

今回のケースでは、為替の動きがプラスに働いてくれましたが、そうでない場合もあり得ます。

後編では、「外貨建て保険の契約数増加の理由・今から外貨建て保険に加入していいのか・外貨建て保険に向いているのか」といった点について解説します。

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