2020年から続くコロナショック。株価やビットコインなどの金融商品・金融派生商品は連日高値を出し続けていますが、「本業(事業)が苦しい」と感じている経営者の方は多いのではないでしょうか。2021年以降、世界経済はどうなっていくのでしょうか。
実体経済と金融経済とは
経済には、「実体経済」と「金融経済」とがあり、その中間には住宅ローンという金融商品があります。では、「実体経済」と「金融経済」は、どのように定義されているのでしょうか。
(引用ここから)
実体経済(読み)ジッタイケイザイ
商品やサービスの生産・販売や設備投資など、金銭に対する具体的な対価がともなう経済活動。その規模は、国内総生産(GDP)から物価変動の影響を除外した実質国内総生産によって示される。⇔資産経済。
実体経済|コトバンク
資産経済(読み)シサンケイザイ
実体経済から派生した金利や、金融取引・信用取引・オプション取引など、資産の移動自体がもたらす利益の総体。金融経済。
資産経済|コトバンク
「金融経済」は、「資産経済」と表されることもありますが意味は一緒です。
2021年以降、世界経済はどうなっていくのか
コロナショックの影響が長引いており、実体経済はボロボロです。ところが、株価など金融経済は上昇を続けています。政府の税収源は、法人税や所得税などの実体経済から入ってきていますが、2020年は株のキャピタルゲイン等、金融経済からの税収アップとなったでしょう。
未来を予測するのはとても難しいことですが、金融経済がこのまま右肩上がりということはないでしょう。世界的な金余りによってお金が金融商品に流れているだけですので、いずれ株価等は下落すると思われます。こんな流れでしょうか。
1.コロナショックにより、実体経済がボロボロに。
2.失業者が増加
3.FRB(連邦準備制度)による金融緩和。株や債権の買い支え。
4.通貨供給量は増加するものの、お金は設備投資などの実体経済には流れず、
金融市場に流れる。
5.金融市場がバブル化
6.株のキャピタルゲイン等により、政府の税収は増加 ※今このあたり
7.設備投資しないため、実体経済の生産能力はほとんど変らない。
8.需要供給バランスが崩れ始める。
9.インフレ基調が明確に。不動産などのバブルが顕著に。
10.FRBが利上げを行い、住宅金利が高騰。よって、不動産の投資利回りが低下。
11.株や債券などの金融市場が低迷を始める。
12.実体経済の景気が低迷を始め、再度不景気になる。
13.失業率がますます増加し、所得格差が拡大。
14.3に戻り、FRBによる金融緩和が始まる。
実体経済も金融経済も、上がったり下がったりをくり返しながら成長しています。成長の過程では淘汰もあり、潰れる会社と生き残る会社、勝ち続ける会社が出てくるでしょう。「コロナショックが企業の勝敗を明確にした」という声もありますが、変化に対応できるかどうかが明暗を分けるのはいつの時代も変わりませんね。