2020年のコロナショック以降、経営者の認知度が高まった補助金と助成金。とは言え、まだまだ活用している中小企業は少ないでしょう。資金繰りを良くし、手元資金を潤沢にするためにも、ぜひ活用したいところです。今回は、補助金と助成金の違いについて解説します。
補助金は経済産業省や地方自治体が管掌
補助金や助成金、給付金についての基礎知識は、『補助金・助成金・給付金とは? 今さら聞けない…けど活用したい』でご紹介しましたのでぜひ読んでみてください。
では、補助金はどのようなお金なのでしょうか。
「補助金」は、経済産業省や地方自治体が管掌しているものが多いです。
国や地方自治体の政策を推し進めるために、その政策目的に合致する事業を行う会社や個人事業主を支援する性格を持っているのです。
助成金と補助金の違いとは?経営者が知っておきたいお金の基礎知識|Go! Go! ワンク
補助金は、国や地方自治体の政策の実現に貢献する会社や個人事業主のために用意されている公的資金です。例えば、
・製造業のものづくり推進、技術向上
・産学連携推進
・展示会出展推進
・海外進出推進
・地域特産品の開発推進
・地域特産品の販路拡大支援
・農商工連携推進
・商店街活性化推進
・高齢者、障害者などの雇用促進
・新卒採用促進
・雇用のための能力開発促進
などの補助金があります。では、補助金にはどのようなメリットがあるのでしょうか。
補助金のメリット
・助成金よりも種類が豊富
・支給額が助成金に比べて大きい場合が多い(数百万~数億円)
・経費の適用範囲が広い
注意点
・公募期間が短く年に数回のみという場合が多い(発表から締切まで1カ月程度など)
・予算が決まっていて倍率も高いため申請してももらえない可能性もある(審査合格率は40%)
・支給されるまでに時間がかかる。(支給は、約1年後の後払い)
・補助を受けられるのは事業全部または一部の費用
補助金によって補助率や上限金額は異なります。事前の審査や事後の審査によって額は変動しますのでこの点も注意が必要です。
助成金とは?補助金と助成金の違いについて調べてみた|補助金ポータル
助成金は多くが厚生労働省の管掌
一方、助成金はと言うと…
「助成金」は、多くが厚生労働省の管掌であり、雇用や労使に関係する支援金です。また、少ないながら自治体が管掌する助成金もあります。
基本的に、助成金は「法令を守りつつ、従業員の労働環境の向上を積極的に図る事業に対する報奨金」という性格を持ちます。
助成金と補助金の違いとは?経営者が知っておきたいお金の基礎知識|Go! Go! ワンク
補助金とは違い、助成金は雇用に関係する支援金。助成金は、補助金に比べると種類が少ないと言えますね。助成金のメリットと注意点は…
助成金のメリット
原則通年を通して申請可能です。
業種や社員数など条件に合致していれば、ほぼ支給され難易度は低いです。
注意点
人気の助成金は、発表から2カ月程度で受付終了になることもあり、早めの申請が重要です。
※各自治体により異なるが通常は3月末の年度いっぱいまで受け付けているところも多いです。
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補助金も助成金も返済不要なのは一緒
補助金と助成金には、管轄する省庁の違いや補助・助成の対象となる資金の違い、審査の有無、公募期間の有無などがあります。ですが、「返済が不要」という点は一緒です。
補助金と助成金の違いはほとんどありません。補助金も助成金も国や地方公共団体、民間団体から支出されて原則は返済不要です。 違いは、補助金は予算が決まっていて最大何件という決まりがあります。そのため、公募方法によっては抽選や早い者勝ちになるなど、申請してももらえない可能性もあります。
一方助成金は受けとるための要件が決まっているので、それを満たしていればほぼ支給されます。
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